2022/10/27

思い出の旅

こんにちは。住宅資材事業部のKです。
帰宅途中にふと空を見上げたら、夕焼けにうろこ雲が広がっていました。
10月も終盤に差し掛かり、すっかり秋めいてきましたね。

秋といえば、さまざまなことが連想される季節でもあります。食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋……
今回はその中の一つ、「読書の秋」にちなんだ雑談をお届けしたいと思います。

同世代の人とこういった話題で盛り上がる時があります。
「国語の教科書で記憶に残っている読み物は?」
皆さんはどうでしょうか?何か心に残る物語はありますか?

私は小学生の頃だと一番『スーホの白い馬』が印象的です。
私の周りだと割と覚えている人が多かったのですが、どうでしょうか?
これは昔のモンゴルを舞台にした、スーホという少年とその愛馬のお話です。
数年前に偶然この絵本を見つけ読み返してみたら、とても切ない気持ちになってその場でちょっと泣きそうになりました。

そしてもう一つ印象的なのは、中学校の教科書に載っていた『デューク』というお話です。
これは現代が舞台の、21歳の女性とその愛犬のお話です。
(ここまで書いて、自分が人間と動物の話に弱いのだと気付きました)
江國香織さんの著書、『つめたいよるに』という短編集の一番最初に掲載されている作品で、これも切なくてちょっとロマンチックな内容です。

大人になってふと読み返したいなと思い、わざわざ短編集を買ったほど好きなお話で、話の内容だって覚えているのに毎回同じところで涙が出てしまいます。
記憶に残っているくらいですから、学生の頃も好きなお話だったのだと思いますが、大人になった今のほうがより心を動かされる気がします。
思い返せば、この話を授業で習っていたとき、国語の先生が少し涙声で音読していました。当時はびっくりしたものでしたが、今ならちょっとその気持ちが分かる気がします。

こういう気持ちには絶対学生の頃にはなれませんでした。きっと色々な経験を経て心が豊かになったのでしょう。
そう思うと年を重ねるのも悪いことではないのかなと思います。

本に限った話ではありませんが、同じもののはずなのに、その時によって受け取り方が変わったりするのは面白いですよね。
昔読んだ作品を読み返すことの醍醐味だと思います。

社会人になって、なかなか読書をする時間を取れない方も多いと思います。
今回は本を話題に挙げましたが、音楽でも映画でも、何でも構いません。
段々と旅行にも行きやすくなってきましたが、敢えて昔を思い返す"思い出の旅"に出てみるのはいかがでしょうか?

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