2022/12/21

「一寸」の話

住宅資材事業部のHです。

連日のワールドカップ観戦で寝不足が続いております。
日本代表は、決勝トーナメント一回戦でクロアチアに敗れてしまいましたが、
相手との実力差はちょっとだったのでしょうか?
それとも、点差よりももっと大きいものなのでしょうか?

という訳で今回は「一寸(ちょっと)」のお話です。

日本では一般的に長さの単位はメートル法が使われていますが、
建築業界では、現在でも古来の計量法「尺貫法」が使用されています。
1間(けん)=約182㎝=6尺、1尺=約30.3㎝=10寸、1寸=約3.03㎝、
たたみ1畳は、1間(6尺)×3尺=182㎝×91㎝です。
在来工法の木造住宅やアパートは、この「尺貫法」の単位が基準になっていますので、
覚えておくと色々便利です。

この「尺貫法」の単位「寸」ですが、日常会話や慣用句でも多く出てきます。

一寸先は闇、一寸法師、一寸の虫にも五分の魂…
1寸=303.030303.・・・㎜で、約3㎝です。
では、一寸法師の身長は3cmなのか?お椀の船に乗ったら
前が見えないのではないか?3cm先の闇ってどんな暗黒の世界なんだろう?
…などなど、1寸を3㎝と考えると色々な疑問が浮かびます。
この疑問、子どもに質問されたのですが、答えられなかったので調べてみました。

この「一寸」の意味、単純に「長さ」の事ではなく、辞書によると、
一寸(いっすん・ちょっと):「わずかな時間や距離」「小さい物事」を表す例え、
・・・書かれています。つまり、小さい物や、僅かな長さ、短い時間等を表現する場合に
「寸」や「一寸」が使われているのです。

さて、ワールドカップでの「一寸(ちょっと)」と言えば・・・

予選リーグスペイン戦、
三苫薫選手は、ゴールラインギリギリでボールに追いつき、
絶妙なクロスを上げ、田中碧選手の逆転ゴールで勝利、
見事決勝トーナメント進出を果たしました。
折り返したボールの位置は、ゴールライン外側に僅か1㎜残っていたと言われていますが、
もしかしたら、ワールドカップの歴史の中で、最も小さな「一寸」かもしれません。
そのほんの一寸を制し、見事勝利を果たした日本代表チームの皆さんを
心から称えたいと思います。

決勝トーナメントは続きますが、ギリギリの中で戦っている各国選手のパフォーマンスの
「一寸」を楽しんでみたいと思います。

以上、「一寸」のお話でした。

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